タグ「匂い」の検索結果
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《五月雨の夜》雨香十五題〜15:雨はぼくらを少し素直にする
一年で一番昼が長い日の夜。灯りを絞った部屋でそっと肩を寄せ合い、蝋燭の炎を見つめながら五月雨の奏でる音に耳を傾ける。あなたの薫りと雨の匂いがやわらかく混じり合い、鼻孔をやさしく擽った。互いの心臓の音まで聞こえてきそうなこんなに静かな夜は、何でも素直に話すことが出来そうな気がした。
2011.06.22-22:25
[雨香十五題][マヤ][匂い][心臓]
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《追憶の雫》雨香十五題〜03:囁くように泣いているの、
雨が降るたびに胸の奥に小さな痛みが走る。追憶の彼方へと押しやったはずの出来事が雨の匂いと共に蘇るからだ。あの人はいつも雨を連れて現れた。痛みが完全に消えるまで背中を丸めて蹲り、誰にも知られないように独り涙を流す。雨音は静かにあたしの哀しみに寄り添い、耳元で囁くような旋律を奏でた。
2011.06.22-22:15
[雨香十五題][マヤ][匂い]