タグ「雨に関する10のお題」の検索結果
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↓ここまでは10のお題でひとつのお話となっております↓
2011.06.01-23:49
[雨に関する10のお題]
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《虹色のきらめき》雨に関する10のお題〜10:空の涙
きらきら。繋がるはずのない電話が繋がってしまったことに、驚きを隠せない。慌てたあたしは、胸の中に秘めておかなければならないひと言を口にしてしまった。「オレも」思いも掛けない言葉が返ってくる。空の涙はすっかり乾き、代わりにきらめく陽の光が頬を流れ落ちる涙の粒に反射して虹色に輝いた。
2011.06.01-23:48
[雨に関する10のお題][マヤ][電話]
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《あなたの声を聞きたくて》雨に関する10のお題〜09:雨が去った後には
ゆるりと。薄日が射し始め、やっと雨が上がった。泣きたくなるほど綺麗な青空を見ていたら、会えるはずがない人に何故か無性に会いたくなった。電話ボックスに駆け込み、教えて貰ったのに一度も書けたことのないナンバーをぎこちなく指先で辿る。繋がる前に切ろうと思っているうちにコールが途切れた。
2011.06.01-23:48
[雨に関する10のお題][マヤ][電話ボックス]
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《恋文》雨に関する10のお題〜08:水に濡れた花
ほのかに。雨の勢いが弱まる気配に顔を上げる。濡れそぼり、尚一層生き生きと咲き誇る花が涙に霞んだ視界を過ぎった。雨が降るたびに鮮やかに色付くその花は、まるでラブレターのようだ。小さな萼を紅や蒼にしっとりと染めて、密やかに愛を綴る。誰にも聞こえないように「アナタガスキ」とそっと囁く。
2011.06.01-23:47
[雨に関する10のお題][マヤ][紫陽花][ラブレター]
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《水琴窟》雨に関する10のお題〜07:冷たい水滴
いつでも。ここに来るとホッとする。住宅街の片隅にある小さな公園はあたしの隠れ家だった。ブランコに揺られながら哀しみを全て振り落としてしまいたいけれど、冷たい雨が邪魔をする。逃げ込んだ土管遊具の中で膝を抱えて出来るだけ小さく身体を丸める。絶え間なく滴り落ちる水滴が澄んだ音を奏でた。
2011.06.01-23:46
[雨に関する10のお題][マヤ][公園][ブランコ]
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《颱風》雨に関する10のお題〜06:吹き付ける雨
どうして。こんなにツイてないんだろう。一気に雨脚が強まり激しく地面を叩き付ける。まるで季節外れの颱風だ。不意に、かつて自分が“豆台風”と呼ばれていたことを思い出した。冷たい雨に打たれながら、からかうようにその名を口にした人の面影を思い描く。せつなさに震えた胸の奥で嵐が吹き荒れた。
2011.05.31-01:43
[雨に関する10のお題][マヤ][嵐]
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《薄明光線》雨に関する10のお題〜05:黒い雲の切れ間
いつかは。雨も上がり、空を覆う黒い雲の間から光が射し込む日が来る……そう願いながら水溜りを避けて歩き続けた。目的がある訳じゃない。ひとりきりの家に帰りたくないだけだ。止まない雨などない。何度も自分に言い聞かせる。そう。もう少し時間が経てば、この哀しみもきっと乗り越えられるだろう。
2011.05.31-01:42
[雨に関する10のお題][マヤ][雲]
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《水に映る影》雨に関する10のお題〜04:水たまり
不思議だ。鬱陶しい雨も、ホンのちょっとしたことで気分がガラリと変わる。想い出の詰まった傘を差して歩けば、ひとりだって淋しくない。意気揚々と大きな水溜りを覗き込む。矢のように降り注ぐ水滴で、無数の波紋が次々に生み出されていた。楽しいはずなのに、歪んだ水面に映る顔は奇妙に歪んでいた。
2011.05.31-01:42
[雨に関する10のお題][マヤ][傘]
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《あの日の忘れ物》雨に関する10のお題〜03:傘を差して
やっぱり。カフェオレを三杯も飲んだのに、雨は止みそうに無かった。空は相変わらず泣きっぱなしだ。長い時間をここで潰すのにも無理があった。雨に濡れても、駅まで走ってタクシーを捕まえるしかない。そう考えたとき肩を叩かれ振り返る。目の前に、あの日ここに忘れたイチゴ模様の傘が差し出された。
2011.05.31-01:41
[雨に関する10のお題][マヤ][傘]
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《寄り道》雨に関する10のお題〜02:雨宿り
だけれど。傘を持っていなかったので、慌てて目の前のカフェに駆け込んだ。ハンカチで頬を濡らす雫を拭いながら、カフェオレを注文する。一息吐いて漸く気が付いた。ここは麗が以前アルバイトしていた店だ。店の雰囲気は随分変わってしまったけれど、あたたかさは昔のまま。ぼんやりと表通りを眺める。
2011.05.31-01:40
[雨に関する10のお題][マヤ][傘][カフェ]